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100年前の記憶を未来へ―丹後震災100年記念プレイベント「100年越しのシャッター」開催レポート

100年前の記憶を未来へ―丹後震災100年記念プレイベント「100年越しのシャッター」開催レポート 写真

令和8年1月10日(土)、京丹後市の峰山総合福祉センターや震災記念館を拠点に、あと1年と少しで100周年を迎える丹後震災のプレイベント「100年越しのシャッター」を開催しました,。

■専門家と大学生による伴走型の学び

京丹後市文化財保存活用課の奥勇介 主任から、約100年前の丹後震災の被害と復興の歩みについて説明があり、講師の福知山公立大学 地域経営学部 准教授の大門大朗 先生や情報科学芸術大学院大学 産業文化研究センター研究員 高森順子 先生からは、定点観測では「じっくり時間をかけること」「100年前を想像して撮影してみる」ことを大切にしてほしいと説明がありました。

メイン活動の「定点観測」は、福知山公立大学地域防災研究センターの協力のもと、学生団体「七福ふっこう隊」の皆さんが子どもたちに同行し、サポートしてくれました。タブレットを手に、当時の写真と現在の風景を見比べながら、子どもたちと一緒に夢中になって構図を探す姿が印象的でした。

■試行錯誤しながら定点観測に取り組む子どもたち

参加した小中学生10名はタブレットを使って構図を確認しながら、屋根の形や山と建物の位置関係など細部に注目。グループで「どこから撮ると同じになるか」を話し合い、試行錯誤するなかで、当時の人々の暮らしや町の変化に思いを馳せていました。

真剣になる余り、少し疲れ気味で峰山総合福祉センターに帰還した参加者(と大人たち)でしたが、各班で相談し選んだベストショットを発表し、撮影の工夫や気づきを皆で共有しました。
高森先生は各班が撮影した写真の着眼点の鋭さを絶賛され、子どもたちは大門先生から「定点観測マイスター」に任命されました。

子どもたちから「難しかったけど楽しかった」「100年前と今で風景が全然違っていて驚いた」「100年前の震災のことをいろいろな人に知らせていきたい」といった感想が寄せられました。

■振り返り『震災100年における「定点観測」の意義』

講師の先生方から、今回の定点観測は、「『角度や風景はこうじゃないか』と試行錯誤する過程で、子どもたち自身の言葉が自然に引き出されていた」と述べられ、この体験が震災の歴史を知るための良い入口」になるといったお話をいただきました。

本取組は「答えのない問いに自分たちで答えを見つける『探究的な学び』にも繋がっている」とのコメントもいただきました。

今回撮影された写真や取組の様子は、100年後の未来へ繋がる貴重な記録として、今後の取組での発表やデジタルアーカイブ等への活用も行ってまいります。

震災100周年に向け、北部地域だけでなく府域全体で防災意識を高めるとともに、ミュージアム視点による探究的な学びを入口として、大切な地域の記憶を未来へと継承する活動をさらに進めていきたいと考えています。

ご協力いただいた先生方、学生の皆さん、関係の方々、「定点観測マイスター」となった10名の子どもたち、本当にありがとうございました。

取組の今後にご期待ください!

参加:10人の定点観測マイスターの皆さん
主催:KYOTO 地域文化をつなぐミュージアムプロジェクト実行委員会
   (京都府、京丹後市はじめ、ミュージアムフォーラム加盟施設で構成する実行委員会)
協力:福知山公立大学 地域経営学部 准教授 大門大朗 研究室、地域防災研究センター及び学生団体「七福ふっこう隊」、情報科学芸術大学院大学 産業文化研究センター 高森順子 研究員